せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

火葬を選ぶ理由

宗教上の理由(後述)の他、個人的理由から、火葬を自分に合ったものとして選択する人々も存在する。旧来通りの葬儀というものに魅力を感じない人もいる。長い時間をかけてだんだんと遺骸が腐敗していくことに不快感を抱く人もいる。遺体の処理がすぐに終わるという理由から火葬を好む人も少なくない。
その他、葬儀を簡単に済ませるための手段として火葬を評する人もいる。これらの人々は、弔いの過程において、昔ながらの埋葬が無用で面倒なものであると考えており、一連の作業を出来る限り簡素に済ませるために火葬を選ぶのである。
火葬は価格面での訴求力も持っている。概していえば火葬は、旧来の葬式よりも安価で済む。特に、法の許す限り早く、葬礼のたぐいを行わずに遺体を直ちに焼却する場合にはなおさらである。しかしながら火葬にかかる料金については千差万別で、どれほどの葬儀を故人あるいは家族が依頼したかによって左右される。火葬は伝統的な葬礼の後に行われることもあるが、そのために費用は増えることになる。また、遺骨を納めるために使われる容器なども、費用面で影響を及ぼしてくる。
遺骨は、撒いても埋めても良い。火葬用墓地区画や納骨堂の壁龕*1はたいていの場合、従来の土葬スペースや霊廟の納棺所よりも割安で、そう広い場所も必要としない。ローマカトリックなどいくつかの宗教では、遺骨は地中に葬らなくてはならないものの、追加費用なしで家族の墓の区画内への埋葬が行われることも少なくない。

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