せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

おはようございます

へんな夢みた。
何か携帯電話を新規契約することになった。俺にしては珍しく最新のおしゃれな機種で、ボディが薄くてきれいな桜色をしていてなかなかいい。がしかし、契約申込書には「最近の通話時間/月」という記入欄があり、なんか知らないけど月に10分以上通話しない人は契約させてもらえないらしい。いつの間にそんなことが決まったんだ、どうしてだとショップの人に聞いたら、皆が一人で複数の携帯を持っていてそろそろ番号が枯渇するから制限しているのだ、という。もうみんな数字じゃなくてメールアドレスを電話番号にしたらいいんじゃないのか?と技術的にどういうことなのかわけのわからない提案をしてみる。そして、申込書には通話時間13分/月、とほんの少しだけ嘘を上乗せする。
通りに出るとものすごい風が吹いていた。そしてなぜかこれから春祭りの準備をするのだ、という。秋田の竿灯に似たものが、道沿いの建物にたくさんたてかけられていて、そしてみんなが忙しそうに立ち働いているのだが、自分はその祭りのことをまったく知らず、手伝おうにもやり方がわからない。
おかしな眺めだった。自動車は通行止めになっており、片側3車線のアスファルトの上を強風に乗って黄色いイチョウの葉がたくさんたくさん滑ってゆく。ああ、綺麗だなあ。でもこの祭り、さっき春祭りって言ってたような気がする。とよく見れば黄色い葉に混じって、透き通るようにはかなげな桜の薄紅色の花びらも道の上を流れている。
祭りの準備を終えた人たちが、自分がカウンターに頬杖をついている中華食堂の、開いたままの引き戸から中へ入ってきた。うち一人は40代手前の、長い黒髪を背中に垂らした色白のかよわそうな女の人なのだが、瞳が真っ青で美しく、喋るとフランス語のような訛りがあり、国籍がよくわからない。
「ここのラーメンは有名なんだよなあ」俺の隣に座り彼女は言った。
「祭りよりもラーメンが有名になってしまっているけれど……」
不思議に長い沈黙が続き、気づくと他の人たちはいなくなっていた。多分、二階の座敷席でビールを飲んでいるのだと思う。
「スープは美味しいのだが、麺が細いんだよなあ……」
女の人は不満げに言った。
「ゴツゴツした太麺が、個人的には好き」
カウンターに肘をついて両手の指を顔の前で組み、その上にあごをのせて彼女は軽く目を閉じた。まつげが長い。
「あ、俺、太麺の店知ってますよ、塩ラーメンでもとんこつでも」
などと言い、ちょうど行きつけのようになっている二軒の存在を思い出して店の場所を教えようとしたところで目が覚めた。