せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

ゆうべはなかなか眠れなかったので

方丈記青空文庫で見つけて読み返してみたりしていた。俺でもザザーッと一気に読める文章。いや、読み返す、じゃないじゃん。国語の教科書に載っていたのは最初のほうだけだったから、世の無常をとうとうと述べたその後に続く、天変地異や災害にただただ翻弄される人々についての描写、自らが世を離れもうけた庵での暮らしなどについては自分が生まれて初めて読むものだった。いやー、もののふの人の子供が死んじゃうところなんか、淡々と書いてるけどすごいなあ。目玉が1寸ばかり飛び出しちゃってた、とかさ。うわあ。
ここを読んで色々知ることができてためになった。

この人、鴨長明の人生って、本人の思うようにうまくはいかなかったみたいだ。相当な挫折感を覚えさせられただろうな、という出来事がいくつかある。で、ついに世をすねてしまう。しかしなんだな、その末に歴史に残る名文をものしたのだから、まだよかったのかもしれない。
よかった?誰にとって?それはあまりにも失礼じゃないか、俺。
藤原定家が「蓋をした」時代、その中に閉じ込められた一粒の光る石。もう誰の賛辞も届かないその眠る才人に聞いてみたい。あなたの文章は長い時代にわたってたくさんの人たちに読まれているけれど、それはあなたにとってやはり幸せなことなのでしょうか?