牛蒡のマヨネーズサラダ、ほうれん草とトマトのソテー目玉焼き添えバルサミコ風味（と長ったらしく書くとなんだかまともなメニューに見えてくるが、実に適当な洋風の野菜炒め）。
色々と事情があったりするんだろうけど、この人たちがもし終戦直後に日本に帰還していたら、まったく違う人生を歩んでいたんだろうなあ、と考えるととても不思議で切ない気持ちになる。枝分かれしたレールのどちらを進むのか、どこからが戻れない道なのか。そもそも戦争がなかったらこの人たちはどういう暮らしを送ったのだろうか。日本はどうなっていただろうか。今こうしている自分はこの世に生まれ出ていたのだろうか。こうやってビールを飲みながらひとりでナイターを観ていただろうか。これは幸福なことだろうか。不幸なことだろうか。
