明日は休みだ。
昼休みに、「明日の休みに何をするのか」という話になり、「洗濯と掃除」と答えると変な顔をされた。半ひきの一日なんてそんなもんです。いや自分だけかもしれんが。
洗濯って楽しい。だって終わると自分の出した汗や垢や脂が取り除かれて、きれいになってるんだよ。気持ちいいじゃない。掃除は取り掛かるまではあんまり気が進まないけれど、黄色いファブリーズをスプレーして、乾いた頃に掃除機をガーガーかけるのが楽しい。サイクロン式の掃除機で、吸い取ったホコリがプラスチックのタンクに溜まっていくのを見るのが楽しい。
明日は天気がよかったら掛け布団を干して収納したい。網戸もきれいにしたい。エアコンのフィルターもきれいに洗いたい。
そんでそれからかねてから作りたいと思っていたネギ味噌を作って、それで一杯呑んで、そのまま昼寝したい。夜になったら買ってきたフランスパンでガーリックトーストを作って、ビール飲みながら食べて、早寝したい。
家事に精を出して早寝ってとこだけ見たらもう完全に健全で健康的なにおいがぷんぷんですよ。俺すげえ。世界で一番幸福な人間とは、ふやけるほど暇であっても決してそれを持て余さない人間である。すいませんただの自己弁護です。外に出る予定なんて何もありません。金ないし人ごみヤだし、友達もいないし。
貧すれば鈍する、という言葉の意味がよくわかんないけども、たとえば普段手の出ない刺身があるとき見切り品になっていてなんと半額で買えたとか、輸入物の農薬まみれであろう野菜でも久しぶりに買ってきて塩振って食べたら滅茶苦茶美味かったとか、そういうことを超しあわせと感じられる精神状態は、貧していない人間から見たら「鈍」なのか。このことわざを作った人ってお金持ちだったんだろうなあ。そんなお金持ちになってみたら、きっと、まるでお金なんてものがこの世に存在しないかのごとく物事を見られて、それはさぞかし素敵な人生なんだろうなあ。
