2007-05-27 読み終えた 新編・鬼の玉手箱―外部性の民俗学 (福武文庫)作者: 小松和彦出版社/メーカー: 福武書店発売日: 1991/04メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る口裂け女の話が出てきた。つまりこの本にはその頃を含む、今からすると結構前に書かれた文章が収録されているわけだ。民俗学とか社会学とか文化人類学とか、物知らずな俺にはそのあたりの学問の境目がいまいちよくわからないんだけれども、著者は当時の民俗学が農村などのいわゆる伝統、しきたりが形をとどめている地域の研究にこだわり、都市部の文化や風習に切り込んでいないとして批判的な見解を取っているようだ。単行本の刊行から20年ほど経ったいま現在、民俗学という学問はどうなっているのだろう。個人的にはそんなに興味はないんだけれども。 と、この本の中身が書かれた時代がそんなに新しくはないことに今更気づいた俺ですが、それを意識するとやはり、著者の発言をいま現在のわれわれの暮らしと照らし合わせて読むことになる。 今、鬼や天狗、河童たちは日本のどこにいるのであろうか。現代における彼らの実体とは果たしてなんであろうか。