晩飯は「ぼくのポテトはチンチンチン」マイクロマジック、野菜スティック（きゅうりと大根）、ポテトチップス、氷結パイナップル。
駅からの帰り道ではいつも、空腹と疲れのために心がほのかにすさんでいて、
机の一番下の引き出しを静かに開けて仕事道具のロッド状の金属の塊を取り出し早足で移動、その頭部に向かってまず横からの一撃を加える。ゴッ。不意をつかれた相手が何が起こったのか認識する前に2発目。ガツン。崩れ落ち、再び体勢を立て直しながらこちらを見るその前に3発目。ガッ。続いて4、5、6、7、8、9、10、このあたりから赤いものが飛び散り始め、11、12、13、14。無言でロッドを振るい続ける。15、16。相手が床に倒れ這いずりながら自分から逃れようとするその先に立ち回って17、18。ぐしゃり、べぎょ。赤黒い塊が絨毯の上に大きな染みを作る。19、20、21。ビチャリという音がして自分の顔に液体がかかる。22。23。24。多分このあたりで人が取り押さえようと走ってくるのでそれをロッドで威嚇しながら華麗に窓際へ走り寄り、そのまま豪快にジャンプして墜落して脳漿を周囲にぶちまけつつこの世とおさらば。
とか色々イメージトレーニングもとい空想をしながら帰宅し、スティックサラダを食べているうちに気持ちがなごんできてさっきの自分はなんだったんだろうとか思うようになる。
ああ、心底今がいやなんだなあ、と実感するひととき。
