せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

しゃべる人

知り合い以外と話す機会が滅多になくなった自分の最近の日々において久々といっていいレベルの強烈な人と会った。日本人の美徳をしきりに説きながら特定の国の悪口を言いたがる。日本の古き良き文化が歴史が、と主語が大きい割に見せようとしてくるものはすべて自分個人の作品である。なぜか大学教授などの肩書を持つ人物と自身との交流について強調する。自分の作品を見ようとしない者を邪悪呼ばわりする。おびただしい数の作品自体に本人の並々ならぬ労苦が刻まれていることは、それらを文化や歴史、芸術といった文脈から読み解くほどの素養をもたない私のような者にもよくわかるほど明らかなのに、それらの作品が見る者に向かって語ろうとしている言葉、おそらくは作者自身の姿を語ってくれるはずの言葉を大声でかき消し、台無しにしているのが、ほかならぬ作者本人の弁舌であるという悲しい事実をどうとらえたらよいのだろうか。それとも、作者の自分語りまでひっくるめて一つの表現として受け止めるべきだったのだろうか。