せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

思い出したので書いておく昼飯

  • とんこつラーメン

俺がこの店のラーメンを好きになるきっかけだった、トッピングの茎わかめ。初めて食べたときには断面がまんまるの茎わかめ、しかもたっぷり入っていた。あぶらっこいのが得意ではない自分にとって、歯ごたえでもってそれを中和してくれる茎わかめの存在はかけがえのないものだった。それがそのうちなんだか平たい茎わかめになり、今日頼んだラーメンにはとうとう、うすっぺたいのがほんのちょびっとしか入っていなかった。もっと食べたい人は別料金で追加してくれってことなのだ。
もうこの店にも来られなくなるかな、と思った。もうこねえよ!じゃなくて、もう来られない。そして、そんなことが延々と続いた後、最後に、もうこの世にもいられなくなるかな、と思うときが来るのかな、とふと思った。大げさでなく、今日のとんこつラーメンの味を忘れないでおこうと思った。そんで、自分の生涯最後の日記には「モウコネエヨウワアアアン!」のAAを貼るといいかも、とか思った。
遮断機の下りた踏切で待ちながらぼーっとしていた。銀色のレールの上を、ごとごとと音をたて、四角い箱に収まった世の中がすごいスピードで流れていく。ここはちょっと前まで自殺の名所だった。そうだな、警報音なんて気にせずに踏み込んでいけば、もしかしたらこの流れに乗れるかもしれないんだ。そうしたらきっとあの日の茎わかめの噛み応えが、自分のあごに蘇るのかもしれない。茎わかめ茎わかめ茎わかめ
だが、踏み出すことの出来ない自分の人生には、もはや歯ごたえなどない。