- 持ち帰り寿司
- 麒麟淡麗
今日は疲れたので手抜き。あと、ひと休みってかんじで、これを読み始めた。
- 作者: 広野卓
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1998/12
- メディア: 新書
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ところで「歌よみに与ふる書」を読んだのは去年のことだったのだが、結局あれから万葉集も金槐集も手にとっていない。というわけでいまだに万葉集の中の歌たちに触れるのは人の書いたものを通して、ということになるのだが、今日目にしたこれはよかった。
上つ毛野 佐野の茎立折りはやし 吾は待たむゑ来とし来ずとも
「茎立」は「くくたち」と読むらしい。そしてこの単語は筆者によると、「間引き菜という説と、晩春に茎立った菜、つまり、トウが立った菜という説とがある」のだそうだ。筆者は後者を採って、来るか来ないかわからない想い人を待つ詠み人の女性が、それでも逢えたら食べさせてあげたいと手折る茎立に自らを重ねる歌、と想像している。全俺がちょっと泣いた。