せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

鼠伏穴而生。失穴而死。

日本書紀の性質というのを素人なりに考えてみると、そもそもこれが実際に古人大兄皇子の口から語られたのだろうかというとそれ自体ちょっとどころでなく疑問なんだな。そこから疑ってしまうと元も子もないんだけど。でもそう考えてみると、鼠というのは、誰かの目から見た、穴を失った=うまくやれなかった人々の総称であるかのようにも思えてきて実はうっすらこわい。このフレーズを口にしたとされる古人大兄皇子さえ、乙巳の変で出家パフォーマンスをしてもなお命を落とすわけですから、日本書紀の制作側にとってこのくだりはみな、穴を失った鼠たちが死んでいく歴史であったのかもしれません。