せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

色々と悪夢をみた

ゆうべは歩きつかれていたのでいったん小一時間の仮眠をとり、そのあと24時半からのテレビキャナガワアニメ3連コンボを見てから本格的に寝床に入ったのだが、眠りは浅く途切れ途切れになり、しかもみる夢みる夢すべて楽しくない夢だった。
まず一つ目。自分の部屋のベッドで仰向けに寝ている。が、自分の部屋であるはずなのにどう考えても間取りが今までと変わっている。というかまるで別の部屋にきてしまったかのようだ。居室の中に昭和チックな造りの台所があり、二口コンロの片方には笛吹き薬缶がかかっていて、流し台へ続く壁には一面ピンク色の四角いタイルが張ってあり、ガス湯沸かし器が白くのっぺりとした顔をして斜めにこちらを見つめていた。台所に立つ人のちょうど目の高さに窓がある、という構造になっていてそこから不気味なほどに濃密なオレンジ色の夕日が差し込み部屋中を異様な雰囲気にしていた。俺はベッドの中からその台所を眺めながら「ああ、やっぱりだめなのか」とため息をついた。そんで、自分の死亡夢フラグが立つ音を聞いたような気がしてあわてて目を覚ました。
二つ目。病院のような場所に仕事で出かける。非常階段に案内されたので駆け降りていく。どうやら霊を退治する仕事らしいのだが、現れた霊は俺の知り合いだった。誰の霊だか最初はわからなかったのだが、その非常階段で実物を見て判明した。俺が最近読んだ本の作者であったのだが、この夢の中では俺はその作家と知り合いで、しかも彼に対し嫌悪感を持っているという設定だった。
俺はその作家が亡くなったとは夢の中でも聞いたことがなかったので、病院の院長らしき人にそれを話すと、「ああ、まだ亡くなってないですよ」と返事がきた。そうか生霊か。こえええ。
非常階段にはその作家の生霊だけでなく、何か女性の白い大根足の霊も現れた。太ももから下だけがフワフワと宙を浮いているのだ。左右の足が太もも部分でつながっていて、その肉感的な1本のラインの両端に、刺さりそうな赤いピンヒールを履いている。
この院長は以前そっけなく扱った飲み屋のおねえちゃんから恨まれていて一度無実の罪の濡れ衣を着せられそうになったことがあり、その時から女性恐怖症になっていたのだった。そうか、生き霊というよりむしろここでは苦手なものや嫌いなものがそのまま形をとってお化けとしてあらわれるのか、と気づいたところで目が覚めた。
三つ目。部屋でラジオを聴いている。実家に昔あった東芝製の黒く古いラジオだ。するとそこにお経が流れるので「ああ、これはさっきと同様、こわい夢なのだな」と先回りして目を覚まそうとする。
目が覚めたが何か様子がおかしい。なぜか部屋の中の壁一面が真っ黒だ。覚醒に失敗して現実の隙間に入り込んでしまったのだ、と考える。やはり部屋の間取りはおかしく、やけに面積が広く、そして窓が外からふさがれている。
窓に打ち付けられている板をはがしてとっぱらうと、そこにもう一枚板があって、象牙色の背景に一人たたずむ男の後姿が小さく小さく描かれていて、その影法師は左上へ長く長くのびていた。
そしてよく見るとその描かれた男は、生きているようだった。板に描かれた絵の中に生きながら閉じ込められたのだ。
自分は何故かその事情を知っているようで、「こうなるよりほかなかったのかなあ……」とつぶやき、そして今度は本当に目を覚ました。