せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

読み終えた

女帝の歴史を裏返す

女帝の歴史を裏返す

女帝にまつわる歴史のいろいろを語る、の本。この人の名前って俺でも見たことある、と思ったら大河ドラマの原作とかも色々書いてる人なんだな。毛利元就とか一回も見なかったけど……
で、おもしろかった。学者の人の書く文章とはまた違ってやわらかな語り口。あと人間関係とか、すごくわかりやすく説明してくれているのでスッと頭に入ってくる。
持統天皇の行動の根拠とか、今まであんまりパッキリすっきり納得できたことがなくて、この間小説を読んだときには「彼女はやっぱり天智の娘なんだな。やっぱり恨んではいても父親の後ろ姿がずっと心にあったのにちがいなーい!」ってことで納得しようとしていたんだけど、もうひとつの要素について重要な指摘がされていた。彼女の生まれ育ちについては例の小説にも描かれていたし、今まで読んだ他の歴史学者の本とかでももちろん何度も目にしていたのだけれど、その事実が彼女の行動に与えた影響については、この本を読んで初めて、俺にも理解できるかもしれない、と実感できたのだった。彼女は蘇我氏の血を引いているのだ。