せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

けさの夢の話のつづき

この夢には少し不思議なところがあった。俺は廃墟を見に出かけた人たちとは完全に別行動でひとり留守番をしていたはずなのに、彼らの行動も同時に視ているのだ。屋敷を出るとその外はさびれた街で、鉄筋コンクリートののっぺりとした建物が並んでいるその通りを進んでいくと、10年以上も前に潰れた一軒の映画館の前を通りがかる。
入口には最後の上映作品となった洋画のポスターがいまだに残っていて、ぼろぼろに朽ちているのだがそこに印刷された文字ははっきりと読めたし、周辺から四角く浮かび上がったその青い色合いは心にしみるようだった。
帽子を被った女性のアップが写っていて、顔半分は陰影に覆われている。まるで半月のようだった。ケーブルカーの乗り場はその隣にあったが、乗り込んだあとの映像を見た記憶はない。もしかしてそこまでみんなを見送りに行っていたのかもしれない。