へんな夢みた。
欲しい机があり、それが置ける部屋に引っ越そうかと思うのだが、よく考えてみると今の部屋の家具の配置に無駄がある。例えばこの棚の中身は全く使わないのに場所ばかりとっている。棚ごと不要である。などなど。その棚をどけると、なんとベッドが2列も並んでいるということに気付き驚く。どちらも自分は使っている覚えがあり、どうも気分によって毎晩どちらか好きな方のベッドにもぐりこんで寝ていたらしい。長年住んできたがこの事実にまったく違和感を覚えていなかったのだ。そうだ、どっちかを処分すれば机が置ける。
色々と片付けをしていると、壁だったはずのところに窓があることにこれまた気が付く。見ると東隣の建物の窓から中が丸見えになっている。東隣には部屋があったはずなのだが、実はここは角部屋だったのか?いやそんなはずはない、と思ったがやはり隣は細い道を挟んで向かいにある別の建物で、その建物は観光旅館として使われているらしい。客の姿は見えないが窓際に小さなテーブルをはさんで椅子が置かれているのが見える。
観光旅館があるというからにはこのあたりは観光地なのだろうか? と自分が住んでいる土地であるにもかかわらず新鮮な気分で外出してみると、近所の坂の上の神社がものすごく派手に飾り付けられている。年に一度の祭りの日らしい。坂の途中には食事処や土産屋もあり、多くの人が訪れているようだ。
そうか、ここはそんな土地だったのだな、と今更納得して部屋に戻ろうとする。道ばたに小さな祠があって、トタン板がはられた側面からプラスチックの管が水平に突き出している。中に砂のようなものが詰まっているのでそこらにあった板切れでかきだしてみると、砂ではなくドロドロした白っぽい泥のようなものがドザザザと流れ出てきた。驚いて祠の中を覗いてみると、プラスチックの管は浴槽のような大きな入れ物から出ていて、その中身が流れ出てしまったのだとわかった。白い泥が流出した後、その入れ物の中には全身骨格がはっきりとわかる形で人骨が残されていた。頭蓋骨のあちこちに鋲のようなものが打たれていたが、これはどうやら生前から骨に達する深さまで打ち込まれていたピアスのような装飾具が死後も残存したもののようだ。ヘッド部分は画鋲のように平らな物も、待針のように丸い物もあったが、みなオニキスでできているようだ、とわかったところで目が覚めた。