へんな夢みた。
新宿のビルの屋上にたくさんの若者が集まっている。屋上のコンクリートの床面からはところどころ直径十数センチの金属製の円柱が突き出ていて、本来ならそこにロープや鎖をつなげて人の列を整理するはずのものなのだが、そのやりかたを知っている人員がおらず、人の群れはごちゃごちゃと集まるがままになっていた。
遠くからそれを見ていた弟が「あのビルは実は基礎が弱いからなあ」とつぶやいた。何かが起きた後らしい。あのビルの屋上はもう何十年もの間、ああやって貧しい若者が集まる場所となってきた。彼らはどこへ連れて行かれるのだろう。
ちょうど高校の頃の同級生が通りかかったので「戦後豊かになったっていうけど、こういう人たちはいつの時代もずっといたんだよな」とか話しているうちに目が覚めた。