せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

まるで遠足バスの中のように

久々の面々による会合。会合というか二人きりの食事会になってしまった。今日にしてはどうかと言った本人がなぜか来られなくなるという不思議現象はこの会合にはつきものである。ちなみに召集した人間は必ず遅刻する。
退職してもう何年になるだろう、お嬢様は変わらず元気だった。話題の中心は身辺のあれこれへと移りつつも弾丸毒舌は健在である。ひとりの元執事として、お嬢様を陰で日向で一生お支え奉るべく終生の奉仕を申しつかった現執事は本当に幸せ者であるぞとしみじみ思う。
俺とお嬢様、あの頃は二人揃うと、隙あらばテンションが上がりまくってしまい、誰かに怒られるまで悪ノリが止まらなかったものだ。その過程で俺が宇宙からやってきたナニカであるということがお嬢様にばれてしまい、俺の弱みを握ったお嬢様はその秘密を守る代わりに自らの執事として付き随い、退屈な仕事の時間を俺の道化によって笑いに満ちたものにすることを要求した。こうして俺は宇宙からやってきた執事、略して宇宙執事となった。

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(※写真はイメージです)
そもそも俺が幼い頃のごっこ遊びのように悪ノリキャラクター育成を持ちかけたのが発端だったが、俺は別に執事をやるつもりじゃなかったんだよちくしょう。本当は、「この会社の某部署には「姉妹(ス―ル)」という社員の自主運営のシステムがある。」こっちの方向に行きたかったんだよ。
これは、清く正しい職場生活を受け継いでいくために、上司である先輩が新人である後輩を指導する(社会人としての「躾」をつける)もので、この「事務方の契り」は電卓の授受によって成立。1人のお姉さまに対して、妹になれるのは1人きりなので、契りを交わしたことで、2人は1番親しい間柄だと周囲から認めてもらえる。このシステムは創立当時より存在し、連綿と受け継がれてきた。という設定で毎日ウフフと微笑みながら出社して「ごきげんよう」「ごきげんよう、おねいさま」と言い合える優雅で濃密な日々を送りたかったんだよお!それが何の悲しき、宇宙執事。さらに悲しいのは、お嬢様の一挙一動に振り回されるトホホな執事キャラというのが事のほか俺にマッチしてしまったことだ。お嬢様のノリがものちゅごーく良いというのは俺の見込み通りだったがな。おかげで今でも、お嬢様とメシを食いながら話をしているだけでどんどんどんどんテンションが上がっていってしまう。今日スタバで俺とお嬢様の近くにいたお客さん、わけのわからない会話を繰り広げてしまってすいませんでした。わかってます。わかっているんです。Tはテラではなくトール、Gはギガじゃなくてグランデだっていうことは。あと、カフェミストは普通にカップに入った飲み物であり、店員が客の口の中にスプレー容器に入ったコーヒーを噴霧することじゃないっていうのもわかってます。「はい、あーんしてください」とか言わないっていうのもわかってます。ソイラテは醤油入り牛乳じゃないっていうこともわかってます。それに、別にみなさんから笑いを取ろうとして言っていたのでもないんです。俺はごっこ遊びには全力を尽くすタイプなんです。
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