せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

おはようございました

へんな夢みた。
隣町の駅ビルで待ち合わせをしている。この駅ビルは完成したばかり、地下3階地上30階建ての立派なもので、不思議なことにこの建物とその敷地だけインドネシアに属する。
地下の喫茶店はちょうどデザート食べ放題アワーズに突入していて、俺は杏仁タルトが食べたかったので皿に山盛りにする。直径20センチほどのタルト生地に杏仁豆腐のタネを流し込んで固めたもので、鮮紅に染まったさくらんぼ状の物体と、白く甘い芯と黒い粒状の種を内包した輪切りのキウイフルーツ、無残なまでに切り刻まれた黄桃、薄い表皮を薬品によって溶かし去られた上に大量の砂糖水による煮沸・含浸処理を施されその瑞々しい果肉を艶やかに剥き出しにされたみかんなどが、半固形化した乳状の海の中で静止していた。
待ち合わせの相手は30人ほどいて、だからこの店も貸切になっているのだが、健康的な浅黒い肌をした彼女たちがみな口々にわめきながら店内へ流れ込んでくると、もう会話を交わすような雰囲気ではなくなってしまった。皆パニック状態なのである。
どうやら世界の終わりとも呼ぶべき事態になっているようで、皆逃げなくてはならない。とんでもなく死亡率の高い病気が蔓延しているらしい。しかし、この駅ビルのような、不特定多数の人間がわらわら集まっては散っていく場所に来てしまったからには自分も死を免れることはないのであろう。おまいらももれなくだ。覚悟を決めい。
窓の外からは、コの字状に建っているこのビルの、ここからちょうど直角に面している白い外壁が見える。店自体は地下というか半地下というか、とにかくなぜか外が見えるつくりになっていて、目の前に一日じゅう日の差さない石造りの噴水広場と、このビルの真っ白い壁、そして見渡す限りのインドネシアの青空が見える。この建物から出るとあの空は日本の空だが、この店にいる限り、あの空のはじっこまでもインドネシアの空で、富士山の向こうに沈んでいく夕日も、インドネシアの夕日なのだそうだ。
杏仁タルトはとってもおいしかった。コーヒーをもらおうと思ったところで目が覚めた。