せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

読み終えた

万葉集と古代史 (歴史文化ライブラリー)

万葉集と古代史 (歴史文化ライブラリー)

謀略によって死に追いやられた有間皇子に始まり、額田王大津皇子ら天智・天武の皇子たち、持統天皇、奈良朝の女帝たち、大伴旅人山上憶良、そして万葉集の編者ともされている大伴家持。浅からず政治にかかわり、同時に歌も残した人たちの横顔を歌や記録から浮かび上がらせる、というかんじの本で、平易な文章とあいまって、歌の歴史的背景についてちょっと勉強してみたい、という俺みたいな読者にはとても良い案内書だと思う。これよりもっと「歌寄り」に学ぶとなるとそれこそ記紀歌謡との重なりとか、防人歌とか、それに山部赤人とか高橋虫麻呂とか俺の憶え切れてない人たちの名前が続々出てくるものを読むことになるんだろうな。人麻呂についても触れられているが、天皇周辺との関わり方などがメイン。
それにしても人名がわけわからん。藤原仲麻呂っていう人と橘奈良麻呂って人がいて、なかまろとならまろ?もうそこであかんですよ。一文字違いの仲麻呂の台頭に不満を募らせていた奈良麻呂が謀反を企てたとして密告され歴史の舞台から消える*1。これが橘奈良麻呂の乱、というらしいのだが多くの本で俺にとってとても重要な彼らの識別記号である「藤原」「橘」が省略されているのでアホな俺は読んでいるうちにならまろ?なかまろ?なろまろ?と混乱する。なかまろのお父さんの名前はむちまろだし!!で、ならまろは乱を企てていたと密告された人のほうだよ!と無理やり覚えようとすると、なかまろも実はその後10年もしないうちに政変を企てて密告されて処刑されたんだよ!なんて記述にぶち当たって愕然とする。奈良時代ってのはほんとにめまぐるしく人々が現れるのに同じことをずっとずっと繰り返しているような気がしてきてしまう。あ、いつの時代もおんなじってことなのか。

*1:おそらく獄死