せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

読んでる

江戸かな古文書入門 (〈シリーズ〉日本人の手習い)

江戸かな古文書入門 (〈シリーズ〉日本人の手習い)

変体がなっていうの?あの、昔の筆書きとかの文字。ひょろひょろしていて前後の文字とつながってて超読めないやつ。実はあれちょっとだけ学校で習って挫折したことがある。インターナショナルな経歴を持つ先生が「日本に興味のある外国の人は、日本人はみんなこういう文字で書かれた古典を普通にすらすら読めると思ってる。変体仮名を読める、というのは日本人の一般教養だ」とか衝撃的なことを言って俺をびびらせるんだ。ありえない。枕草子なんて普通に活字で書かれてたって目と脳がチカチカするのをこらえて読んでたというのに。「やうやう」とか一体なんだよ。YO-YO!ブラザー!みたいなもんか!ナウなあいさつか!「山ぎは」、半端に漢字を当てた人名じゃないのか山木さんって人の。「ゆるくぬるびもて」ぬるびもって!ぬるびもっていうのはヌルい紐のことか!ヌルい紐でゆるく縛るのか!なっとらん!
と早々に授業を挫折したのでほとんど身につかないままで俺vs変体がなで書かれた古典ブンガクの第一ラウンドは終わった。しかしここへきてちょこっと江戸学入門編みたいな本を何冊か読んだために「やっぱこういう文字がすらすら読めたら面白いのかもなあ」とトチ狂ってまた初心者向けの本を手に取ることにしたのだった。
ちなみに授業で俺をしょっちゅう悩ませた変体がなのひとつに「か」がある。

これ「う」じゃねえのか!「う」だろどう見ても!俺はこの「か」をことごとく読み違えて文意がホンニャラハンニャラだった。
あと「に」ってさ!

これってほそながい「ろ」じゃないのか!

これも「に」か!漢字の「小」じゃないのか!

…ほわっといずじす?いてぃず「に」、とぅー。おー、りありー?じゃぱにーずくらしっくれたーずそーふぁんたすちっく。
同じ読みなんだけど元になる漢字が違ったり、崩し度が違ったりでもうわけがわかりません。でもそれをアタマに入れないとやっぱりスラスラ読むなんてのは夢のまた夢なのであるよ。
「の」

の、の、ノオオオ!元の漢字は「能」!マジNOOOO!
本で取り上げられているのは江戸時代の寺子屋の教科書となった往来物から都都逸本、小倉百人一首、著者が江戸のMAGAZINEと呼ぶところの草双紙、などなど。都都逸なんかは比較的読みやすい字体で当然リズムの整った小気味良いフレーズからできていて、これを声に出してすらすら読めればさぞ雰囲気があってよかろうなあと思う。