実家に行ってくつろいでいたら、台所でゴソゴソなにかやっていたマイマザーが「ラーメン食べる?」と聞いてきた。「いや、今おなかいっぱいだから」と答えたのだが10分ほどして俺の前にはあつあつの醤油ラーメンが運ばれてきた。
「はい、できたよ!」
「えーと、いらないって言ったんだけど」
思えば実家暮らしの頃、というか小さい頃からこういうのが日常茶飯事だったな。何か聞かれて返事をするのだが、それは見事にスルーされる。マイマザーには何を答えても無駄だ、最初の問いを発した時点で既に、応答に関わりなくマイマザーの意志は決定してしまっているのだ。つまり、今回の場合では「ラーメン食べる?」という問いは実は問いではなく「ラーメン作るから食え」という彼女の意思表示なのであった。コミュニケーションって難しいです。げふ。