せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

休日

朝起きると無茶苦茶いい天気だったので、これはトリエンナーレに行かなくては、と思い出した。
http://www.yokohama2005.jp/
現代美術の祭典とかいう触れ込みらしいが、無学な自分は美術の中でも現代美術というのが特によくわからなくて、数年前に行ったときにはすっかりわけがわからなくなって疲れて帰ってきた。新進気鋭のアーティストの人たちにはたいへん申し訳ないが、そうしたさまざまな才能が集まりアートを展開する場を見て回るよりも、野毛山に行って一日カグーを眺めているほうが性に合っているな、と思ったものだった。
そんな、アートに縁の遠い自分が、なぜ今年のトリエンナーレには行かねばならない、と思い込んでいるのかというと、駅に掲示されているポスターの写真にとても魅かれたからなのだ。雲ひとつない青空に翻る、白と赤のストライプの三角の旗たち。
これが見たい、と思った。
整然と並び列を成しトンネルを形作っているその赤と白の旗の群れが見たいんじゃなくて、整然と並び列を成しトンネルを形作っているその赤と白の旗の群れを従えた青空が見たいのだ。
そして今日は朝起きると滅茶苦茶いい天気だった。
行くしかない。見るなら今日しかない。そんな気さえした。あわててベッドから抜け出して朝食もとらずに洗濯と部屋の掃除をした。棚周りが少し雑然としてきてこれは片付けなくてはいけない、と思っていたので後回しにはできない。
ところがものぐさな自分の呪わしいいつもの習性で、洗濯も掃除も終え、シャワーを浴びてさっぱりしたら、なんかもう出かける準備をするのが面倒くさくなってきた。空なんてうちのベランダからだって見られるじゃねーか、とほんとにどうでもよくなってきたので、出かけるのは結局やめにした。
しかし、ゆうべ作った白菜蒸しをつまみに発泡酒500ml缶をそのまんまあおりながらこの日記を書いていたら、なんとなくやっぱりあの、整然と並び列を成しトンネルを形作っているその赤と白の旗の群れを従えた青空は見なくてはいけないものなんじゃないかという気がしてきて、私は少し酔っ払いながらも化粧をはじめようとしているのだ。現在午前11時2分。