せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2022年も適当に生きたい。

読み終えた

贋作師 (講談社文庫)

贋作師 (講談社文庫)

最近「弥勒」「ゴサインタン」「聖域」と立て続けに篠田節子。前の3つよりもかなりミステリーというジャンル色の濃い小説で、自分としては重厚な感動を伴う上記3作のノリを期待していたのでかなり拍子抜けしたのだが、それなりにわくわくしながら読み進めることができた。
今回は女性が主人公で、しかも恋愛と無縁な生活を送る30代の女美術職人ですよ。かっこいい。その思考パターンとかがやぱりかっこいい。色っぽい、というのとはまた違う女っぽさで、かっこいい。
物語の中心には居ないけれど重要な役どころを担う彼女の友人もまた、よかった。彼女から見たら狂気に育まれた異常性愛にしか見えない、とある故人二人の言葉に表しがたい間柄を、伝え聞きの情報の中から拾い上げ、まっすぐに見つめて理解する。顔体つきに似合わないオネエ言葉を話し彼女を勇気付ける彫刻家の彼がいなかったら、そもそも主人公がほんとうの真実に到達することはなかっただろう。うむ。この関係は、とてもよい。あこがれる。