せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2024年もそこそこ適当に生きたい。

読書

終戦のローレライ(2) (講談社文庫)

終戦のローレライ(2) (講談社文庫)

(ちょっとだけネタばれ)
3巻目に突入した。文庫本とはいえ分厚いのが全部で5巻4巻出ている。「亡国のイージス」が面白かったのでつい買ってしまう。すっかり耄碌して長い話を読んだり観たりするのが苦痛になっているので途中で挫折したら勿体無いか、と思ったけれど、やっぱり読みやすい。読みやすいだけでなく、中断しやすいのだ。言っておくがこれは褒め言葉である。読み始めたらやめられない止まらない、そんなかっぱえびせん性の高い話は、集中力を完全に失っている自分にはなじまないのだ。自分の日常とはまったく異なる硬く重い戦いの世界の出来事なのに、その雰囲気が中断されることを恐れず気兼ねなくリモコンの一時停止ボタンをポンと押して、そのままコンビニへビール買いに行ける。それでいて戻ってきてまたボタンを押した瞬間にガガンとのめり込める、そんな感じの不思議な物語の濃度。あ、わざわざビデオに例える必要はないな。ページをぱたんと閉じられて、開けばまたすぐに入り込める。そんな感じ。こりゃいいです。「亡国のイージス」の時も書いたけども。
で、どうしてもフリッツとパウラの脳内ビジュアルが、トラップアクションゲームの名作「影牢」のキースとミレニアなんだよ、自分の中では。それが言いたかったの。それだけ。あと、めずらしい苗字をわざわざ使うくらいだから作者の人は何か思うところがあるのかもしれないと思うのだけれども、菊政さんという人は時代設定の違うこの話でも魚雷をくらって死ぬ役なので気の毒だと思った。