自分が寝てるときに見る夢を、自分の思い通りに操ることが出来たら最強じゃねえ?どんないやなことがあっても生きていけそうな気がする。楽しい体験ができる時間こそがホンモノじゃん、と思い込むことが出来さえすれば、なおかつその時間を自分の思うままにコントロールできるならば、自分はずっとそこに行けさえすれば、つまり眠りさえすれば、誰にも何にも煩わされず悩まされずに、楽しいときを過ごせるってことなんだ。誰にも迷惑をかけずにね。
というのも、今朝見たとてもしあわせな夢は、しあわせなひとときが終わる頃になると自動的に巻き戻ってまた最初から始まる夢だったんだ。同じ内容を3度ほど繰り返した。でもずっとずっとしあわせだった。目覚めずにすんだなら、傷ついて針の飛び続けるレコードが、ちょうどお気に入りのフレーズをずっと繰り返すように、永久にしあわせなままで眠り続けられただろう。
あの瞬間だけでいい。何度も何度も繰り返す。それだけでいい。もう他には何もいらない。何も見たくないし、聞きたくない。何も望まない。