せすにっき

日記。2019年1月にはてなダイアリーから引っ越しました。2025年もそこそこ適当に生きたい。

光がやってきた

そういえばBフレッツの工事が終わったので、わーい!ぶろーどばんどゆーざーになったからでじたるこんてんつをしちょうするぞー、と思い立って100円払ってこれの第1話から第4話を見てみた。
http://b-ch.cocolog-nifty.com/main/2005/04/stain.html
「ポピー・ザ・ぱフォーマー」の増田龍治(→公式サイト)がおくる、おかしかったりせつなかったりのCGアニメ作品なのだが、前作「ポピー」と比べると身に迫ってくるような話ばかりだ。主人公ステインは裏通りに住み、常に空腹を抱えてごみを漁る日々を送っている。彼やその仲間がガラクタの山の中から掘り出すものたちが毎回騒動を引き起こすわけだ。
 
以下ネタバレ(特に第4話)。
 
ニフティ内の配信ページの解説にある通り、人間の感覚の根源にある「空腹」「痛み」、特に前者が常にストーリーに色濃く影を落としているようだ。
4つ見た話の中で「食うこと」に触れていない話は全くない。
美しい卵を見つけてみれば、孵化した謎の生き物に自身が丸ごと食われそうになったり、一緒に食べ物を漁っていたトカゲを料理して食おうとしたり。偶然見つけた女性の肖像画にステインが魅入られ痩せ細っていく話は、いわゆる「恋の病」を描いたものであるが、彼を正気に戻そうと相棒猫パルバンは彼の前でわざとらしくドーナツ(プレッツェル?)や魚の骨をがっついてみせる。つまり「食え、そして生きろ」というサインなのだろうと思った。
極めつけは鳥の話。南国生まれの極楽鳥を見つけて食おうとするが、逆に助けられて親愛の情を抱くステイン。しかし極楽鳥は故郷から遠く離れた異郷の気候に体を蝕まれていた。
ステインは本で調べて知った南の島の風景を不器用ながらも再現しようと、雪の降りしきるビル屋上で大工仕事に精を出すのだが……。
クライマックス、ステインは泣きながらナイフを振るい、鍋に湯を沸かし、「彼」を食う。「彼」の思い出、南の島での記憶ごと、「彼」の命を泣きながらほおばるのだ。
 
というふうに「食うこと、生きること」なんていう深そうなテーマを持ち出しちゃったりして深刻に考えなくても見ているだけで十分に楽しめる作品なのでとりあえず全話見ることにした。1話1話が短いので飽きっぽいおいらにもOK!

ガラクタ通りのステイン Vol.1 [DVD]

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